「大学時代はバイクに
一人用のテントとか
食糧を持って気ままに
いろんなとこで泊まってたんだ。」


「じゃ今日は大変だったね。」


「うん~テントは一人用しか
なかったからバンガローにしたよ。
初心者にいきなり
トイレもないとこだったら
まずいからな~」


翔くんの横顔をじっと見ていた。


 気持ちが揺らがないように



私は翔くんが好きなんだって
そう言い聞かせてる。


はぁくんとの出来事は
まだ私の中では
思いだすだけでもドキドキする。



でも…でも…
もう遅いんだよ
何もかも……


今はどんなことあがあっても
翔くんと一緒にいたい…


 ごめんね 


私は揺れている罪悪感に

翔くんとはぁくんの
二人にそう心の中でつぶやいた。



朝日が昇って来て
空がオレンジ色に染まった。



「キレイだね…」



私は東の空を指差した。