山々は紅葉でキレイだった。


山道のカーブはけっこう
スリルがあって
私も何度かカーブを通ったら
体の傾け方とかが
うまくなった気がする。



翔くんが指をさした
方向を見ると
木々の隙間から湖が現れた。



道が開けたら
山々に囲まれた湖が
視界に広がった。




  うわ~~~ぁ


駐車場でバイクを降りた。


「疲れたか?」



「ううん~
めっちゃ楽しかった。
スリル満点 風が気持ちよかった~」


ヘルメットを取ると
秋の風が髪の毛を揺らした。


翔くんがボケっとしてたから


「どうしたの?」って
聞いたら


「今 めっちゃ・・・・
見とれてたんだけど・・・・」



「え~やだよ~
髪の毛ボサボサじゃん」



「俺にとっては今
またキュンとした瞬間かな~」



 うれしいけど…

恥ずかしくてうつむいた。