「中野?」


私は茫然としていた。
消えて行く四人の姿を見ながら
必死で頭の中を整理している。



「中野?」



「あ………」
先生の声にやっと反応した。



「先生………」



「大丈夫か?
なんかお化けでも見た顔してるぞ」



  お化けならどんなにいい?


「誰か迎えに来たのか?」



「あ…でも…乗ってなかったから…」



「おまえはドジだな~
ちゃんと調べて来いよな。」


先生の笑顔が胸に響いた・



「先生は?ここで何を…?」


平静を必死に保ちながら
頭の中が落ち着くのを待っている



「あ…俺は見送りだよ。」



さっき先生も寂しそうだった。



「そうだったんだ……」



私のこと聞かないで



涙が零れ落ちた。




「中野?大丈夫か?」



私は必死でうなずいた。



何がなんだかわからない



私は顔を覆った。