宏也はもう凛には
近づいて来なくなった。


利用されているのは
わかってるけど
それでも好きでしょうがなかった。


心のないキスも
ただするだけのエッチも


全部受け身だったけど
ある日宏也が言った。


「おまえの真剣さに気づいたから
もう・・・おまえには
近寄らないから・・・・
ごめんな・・・・」


宏也が変わりだしたのを
一番わかってたのは凛だった。



私に罵られて
宏也は考えたって言ってた。


凛にとって近寄られないのは
辛いことだったけど
自分の真剣さを


大事にしてくれる


そう思っていいんだって



だから・・・
他の人を好きになるまで
辛いけど宏也を忘れられない



だってずっとずっと
宏也のこと想って生きてきたから


そんな自分が
私は一番好きなの


凛の目が輝いていた。



私の心に波打っていたものを
凛の心が静めてくれた
そんな気がしていた。