「みら~い!!電話だよ~」


ママが私を呼んだ。



「誰?」


「男の子だよ?
彼氏できたの?」



「男???ううん~
知らないよ誰だろう…」


ママからコードレスをもらった。


「はい?」



「誕生日おめでと~」



「え?はぁくん?」



電話の向こうから聞こえる
懐かしい声


ママが笑いながらリビングに
戻って行った。



「昨日さおまえ寝ちゃっただろ?
朝一で電話しようと思ったんだ~
コレクトコールにしてもらった~
五分だけな~」


胸が一杯で


「未来?」


「だって…声聞きたかったから…
ビックリした…きのう
おめでとっていってくれなかったし
忘れちゃったのかなって……」



「忘れるわけないだろ?
未来が生まれた時間に言おうと
してたらおまえ返信してこないから
起こしたら可哀そうだから
朝俺の 生声きかせてやった。」


変わらない声
さっきまであんなに距離を
感じていたのに………