その瞬間、屋上のドアが開く音がした。 二人が目を向けると、そこには紗結の姿があった。 「紗結!!」 敦史がかけよった瞬間、 紗結はずるずると腰を抜かした。 孝人は紗結を見つめたまま、動けなくなっていた。 「紗結!? 大丈夫か!?」 敦史は紗結の肩を揺すった。 紗結の目からは涙が流れている。 「なんで………」 「えっ?」