「多分……はっきりと聞いたわけじゃないけど、紗結の様子からすると元彼しか思い浮かばない」 「えっ…でも、紗結の元彼はっ……」 そこまで言うと奈津穂は口を押さえた。 敦史は急いで奈津穂を見る。 「紗結の元彼が…何?」 敦史は必死に奈津穂に問いかけた。 けれど奈津穂は答えようとしない。 「なぁ…奈津穂………」 「…ごめん……あたしからは言えない…」