奈津穂はそう言うとじっと敦史を見つめた。 そして気まずそうに口を開いた。 「紗結と……なんかあったの?」 敦史は奈津穂を見るとつらそうな顔をして視線をそらした。 「付き合ってちょうど1ヶ月経った日に…紗結の元彼に会った」 「えっ……」 敦史の言葉を聞いた奈津穂は、心配そうな顔をした。 敦史はまっすぐ前を見つめている。 「ほんとに…元彼なの…?」 奈津穂は敦史に問いかけた。