その時、 紗結が突然帰ったことを不思議に思った母親が、 敦史の部屋へと入ってきた。 「アツ!? 紗結ちゃんどうしたの!? ………アツ?」 壁をひたすら殴り続ける敦史に、 母親は心配になり駆け寄った。 そして、 敦史の体を左右に揺すりながら問いかけた。 「紗結ちゃんと何かあったの?」 敦史は母親の問いかけに手で顔を押さえながら反応した。 「紗結の気持ちが……見えねぇ……… こんなに想ってるのに……気付いてもらえねぇ」 紗結は今、何を思ってるんだ? 俺は……… お前のことばかり考えてる。