敦史は紗結が出て行ったドアを見つめていた。 そして勢いよく壁を殴った。 「なんでだよ………なんで話せねーんだよ……」 やり場のない悲しみを、思い切り壁にぶつけた。 何も話してくれない紗結に対して、怒っているんじゃない。 こんな時、紗結に何もしてやれない自分が悔しくてしょうがない。 俺は、あの優とかいう男に勝てないのか…?