「紗結…俺には何も話してくれねーの? あんだけ泣いて……俺が不安になってるの分かってる?」 敦史は気持ちを抑えるように紗結に言った。 紗結は動かない。 二人の間に時間が流れる。 紗結は敦史を見つめた。 そして視線をそらすとこう言った。 「ごめん……今は話せない…」 そう言うと、敦史の手からすり抜けるようにして部屋を出ていった。