教室に入り、 一時間一時間嫌いな授業を受けていく。 憂鬱な時間だった。 紗結はそんな時はいつも決まって孝人のことを考えていた。 『今何の授業中かな?』とか『あたしみたいに退屈してないかな?』とか。 紗結の全てが孝人に満たされていた。 “これで彼女になれたら最高なのに” なんて紗結は思っている。 けれど特定の彼女を作らない孝人では、無理な話だった。 だからと言って孝人の遊び相手になろうなんてことは、 これっぽっちも思っていない。