「カスミ、帰ろ。」
授業が終わり、ツキコが私のところまでやって来る。
ここしばらくは、たまに顔を出していた部活にも行かずに、放課後はツキコと一緒に帰っていた。
でも今日は……
『ツキコごめん。今日は先に帰ってて‥。』
私が彼女を真っすぐ見て言うと、ツキコは何も聞かずに、
「うん、わかった。」
と言ってニッコリ笑った。
「何かあったら必ず連絡してね。すぐに飛んで行くから。」
彼女はそう言い残して、一人で教室を出て行く。
(ありがと、ツキコ…)
私はすぐに彼に会いには行かず、しばらく教室の窓からぼんやり外を眺めていた。
(いいお天気…)
今日は雲一つない青空で、とても太陽が眩しかった。
(こんな日は、きっと空を眺めてるんだろうな…)
彼の事を思い浮かべる。
また泣いているんじゃないかと思うと胸が苦しくなった。
『…よしっ!』
私は今すぐ彼に会いたくなって、勢いよく教室を飛び出した。
校舎の中で彼がいそうな場所を回ってみる。
彼の姿はない。
(やっぱりあそこか……)
私は裏庭へ向かって走り出していた。
そしてすぐ近くまで来ると、いったん呼吸を整える為立ち止まる。
(スー、ハアー。)
深呼吸を2、3度した後、ベンチの方を覗いてみた。
するとベンチに座り、空を見上げている彼の姿が目に入る。
(あっ、やっぱりいた…)
そう思い足を一歩踏み出そうとした瞬間……
彼の瞳から涙がこぼれ落ちた。
*‥*‥*‥*‥*‥*‥*‥*
授業が終わり、ツキコが私のところまでやって来る。
ここしばらくは、たまに顔を出していた部活にも行かずに、放課後はツキコと一緒に帰っていた。
でも今日は……
『ツキコごめん。今日は先に帰ってて‥。』
私が彼女を真っすぐ見て言うと、ツキコは何も聞かずに、
「うん、わかった。」
と言ってニッコリ笑った。
「何かあったら必ず連絡してね。すぐに飛んで行くから。」
彼女はそう言い残して、一人で教室を出て行く。
(ありがと、ツキコ…)
私はすぐに彼に会いには行かず、しばらく教室の窓からぼんやり外を眺めていた。
(いいお天気…)
今日は雲一つない青空で、とても太陽が眩しかった。
(こんな日は、きっと空を眺めてるんだろうな…)
彼の事を思い浮かべる。
また泣いているんじゃないかと思うと胸が苦しくなった。
『…よしっ!』
私は今すぐ彼に会いたくなって、勢いよく教室を飛び出した。
校舎の中で彼がいそうな場所を回ってみる。
彼の姿はない。
(やっぱりあそこか……)
私は裏庭へ向かって走り出していた。
そしてすぐ近くまで来ると、いったん呼吸を整える為立ち止まる。
(スー、ハアー。)
深呼吸を2、3度した後、ベンチの方を覗いてみた。
するとベンチに座り、空を見上げている彼の姿が目に入る。
(あっ、やっぱりいた…)
そう思い足を一歩踏み出そうとした瞬間……
彼の瞳から涙がこぼれ落ちた。
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