「あぁ、あんたもハブ組」


『ハブ組??』
「あ、はい、そうなんです」
「ハブ組で、いきなりツイテいない者です。」

「ツイテない?」

「あ、はい。他の同級生は、
真新し〜い校舎で、
希望に燃えた高校生活を
迎えるにも関わらず。」
「なぜだか何の不運か自分は、
あのプレハブ校舎、あ、ハブ組で」



「あんた、運だけで、ハブ組になったと思っているんだ。」

「え?」

「そうか、そういうノー天気なやつも、補欠要員としては必要なのか。」


「補欠?」

「そう、補欠。だって、あなた無自覚、無意識、無責任で、あのハブ組なんでしょ?」

「はぁ〜?」

「いや、クラスの振り分けなんて、自分の意思じゃ。。」

「あんた、ほんとーに無防備、無計画、無神経、無能ね」

いや、そんな冷静に
初対面のわたくしを
分析されて、罵倒されると
何も言い返せないのですが。

「で、なに。担任にでも私を捜してこいって言われたの?」

「え、いや。そんな任務はうけたのではなく、トイレにいく途中だっただけで。」

「あ、そう。トイレはあっち。男子のトイレは少ないからね」

「あ、これは、親切にありがとうございます」

そういうと、これ以上
墓塔される事は
不本意でもあるので
すぐに、退散することにした。