こんな時でも、愁は役割をこなす。 司令塔としての、仕事をーー 「そんなことより、愁を襲った犯人分かったのかよ!」 「そのことについての報告もある。落ち着け、直。」 落ち着きのない直に対して、愁は比較的冷静だった。 「今回俺は、魔物討伐の任務で町外れの森に行ったんだけど…そこで妙なことに気付いたんだ。」 「妙なこと?」 部屋中に緊張感が漂った。 「魔物のレベルが、異常に高すぎるんだ。」