「!?」 能力を、二人に? 確かにそう考えれば、辻褄は合う 「その内の一人が、資料に残っている西園寺志穂。そしてもう一人が…。」 まさか… 冷や汗が流れるのが、分かった。 「ここにいる、『楠木由比奈』です。」 楠木と目が合った。 「だけど、研究者には一つ誤算があった。 それは、あまりに強力過ぎた能力が、自らの意志を持ち始めた事。」