「アソコだ!」 渚の声に俺達の速度も上がる。 ボロボロになった草木 所々傷ついた校舎 そして、渚が指差した先にはーー 「祐介、菜摘!」 多くの魔物に囲まれながら、二人は俺達の方を見た。 「来るな!」 「来ちゃ駄目!」 二人の声が聞こえた瞬間 足下に輝いた、一つの黒い魔法陣 「なっ!」 「魔法陣!?」 黒い光は俺達を丸ごと呑み込んでいく。 「海さん!」 意識を失う瞬間 祐介の声が聞こえた。