「海っ!」 医務室を出ると、美優が向こうから渚と共に走ってくる。 …目の錯覚か? 何か美優の表情が恐ろしいんだけど… どうやら錯覚じゃないらしく、美優は「どういうことよ!」と声を上げながら俺の胸ぐらを掴んだ。 は…? 「あんた…ちゃんと説明しなさい!」 「何をだよ!?」 用件言えよ先ず! 「何をですって…!?」 俺の言葉のせいか、何故か美優の表情はますます悪くなる。 「あんた、華を振ったんでしょ!」