「私は自分の学校の生徒の応援に行っていたんです。それで途中お手洗いに行きたくなって、1人で向かったんです。
私がお手洗いを済ませて出てくると他校の怖い方達に話し掛けられたんです…
私は恐怖で足が動かなくなってしまって、怖い方達にされるがままだったんです……」


(されるがままって何されたの!?)


「幸い何もされなかったんですが…」


(何もされてないのかよ!!)


「たまたま通り掛かった太一さんが怖い方達を追い払ってくれなかったら私……」


(太一が?不良を?)


「あーーあの時の!!」


太一はやっと思い出したのか苺を指差しながら大声をあげた


「いやー追い払ったというかなんというか……」


「いえ!!あの時太一さんは大きな声で『やめろ!!』とおっしゃったんです。
そのおかげで怖い方達も太一さんを追いかけてらっしゃって……
あの時は太一さんが走り去られてお礼を言うタイミングがなかったんですが、つい最近同じ学校だということを知り、しばらく観察させていただいたんです」


「か、観察!?」



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