「独りだなんて言わないで
私もいく、お願いだから置いてかないで」


必死に縋る姿が愛おしい。
本当は抱きしめたい、君が好きだ。


「お前と一緒に?
吐き気がする、ついてくるな」


僕は、君が好きだよ。


「………そ、か」


俯いてじっと耐える姿に
心が痛んだ。


本当は、君を求めてる。
全てが欲しくてたまらないんだ。


『誰も見ないで
僕以外に笑わないで
他の誰かに触れないで
違う誰かを、愛さないで
君を、僕だけのものにー…』


君を壊してしまう前に
僕が壊れてしまう前に。


全ての感情を捨て、
大切な君を手放した。


君が大切だから
君を僕だけのものにはできなかった。


『どうか生きて、僕を忘れて
優しい誰かに愛されて、幸せに。』