「あれ?速水先輩とちゃうの?」


「はっ」


速水先輩だとぉぉっ!?


「どっ、どこっ」


「あそこやん、あそこ」


りんりんが指差した先には、速水先輩がいた。


「ほ、ほんとだ!!」


「ほれ~行ってきぃな~♪」


「だっ、誰か待ってるっぽいしっ」


「きっと恵瑠のことやって~!ほら、速水先輩こっち見とるわ!!」


「ぬえっ!?」


ほ、ほんとに見てる…っ!!


「ま、マジでっか…」


「マジやで!!ほら、うちは1人でも全然平気や♪」


…りんりん…あんた、あたしの問い詰めから逃げようって作戦だなこの野郎。


そうは行かせないわ!!


「や、あたしはりんりんと帰るよ!!いろいろと聞きだいこと、あるし…ね?」


ちょっと悪そうな笑ったつもりだったんだけど、りんりんには通用しなかった。