「でさぁ、春くんな」


りんりんがぺちゃくちゃと話しているあいだ、あたしは何も考えずにボーっとしていた。


…ぬぁーあ…


今日もいい天気だ…


りんりんは今日もお喋りだし、元気だし。


あたしには彼氏ができたし。


あー平和~…


のんびりと考えていると、すかさずりんりんがつっこんできた。


「ちょっと恵瑠!!聞いとるん?」


「え、わ、き、聞いてますとも!!」


「…ほんまかぁ~?」


「ほ、ほんとだよ。…りんりん、ずっと春ちゃんのこと話してたでしょ」


何も考えていなかったあたしでも、春くん、春くんって言ってるのくらいは聞こえた。


「え!恵瑠なに言うてんねん!!そんな春くんばっか言ってないわ!!」


突然顔を赤くして、騒ぎ始めるりんりん。


およよ?


これはもしかして、もしかすると…?


「…りんさん…恋…ですかい…?」