「きりーつ、きおつけーれーい」


委員長の声か聞こえる～…


はぁ…もう帰る時間？


時の流れって、恐ろしいくらい早いよね。


「恵瑠～帰ろか！」


りんりんがカバンを持って声をかけてきた。


って、あれ？


「らんらんは？」


いつも一緒の二人が片方だけだと、変に感じる。


「あー、なんか呼び出しされとるみたいやで。らん、なんかやらかしたんかな…」


へぇ、なんか珍しい。


…でも理由は知らないのね。


「そっかぁ～。え、先帰っちゃってもいーの？」


するとりんりんはフッと笑って


「えーねん、えーねん。それに二人きりのほうが…な？」


え、なに、その黒い笑みは。


なに考えてんですか、りんさん。


「じゃ、早く帰ろかぁ♪」


そう言ってあたしの腕を引っ張っていくから、自然と足早に教室を出て行った。