だって、今でも覚えてる。


龍があたしを呼んだ声。


『おい、おまえ』……って。


『死ぬな』……って。


『これからは、俺が守ってやるから』……って。


何度も何度もバカみたいに。


救急車の中でもずっと。


赤の他人のあたしのために。