もう、誰も愛さない。って決めたのに【完】




怖い。


そう思った。


光があたしから離れていくのが、怖いと思った。


手に入れかけている幸せは、きっと――…


思っているよりも、ずっとずっと脆い。



だからこそ――…


あたしは、藤澤光に、すべてを話すことができなかった。


あたしのすべてを受け止めてほしいと願うのに。


すべてを話すには、あたし達の絆は弱すぎる。


すべてを頼るには、あたし達の愛は浅すぎる。


だから――…


今はここまで。


それだけでも…十分。