もう、誰も愛さない。って決めたのに【完】

「たまには、濡れるのもいいもんだよ?」



「はぁ?」



雨宮麻衣の言葉に苦笑し、その服装に疑問がわく。



「おまえさ・・。
なんで、まだ制服なの?」



「あー・・・。
家帰ってすぐ、ケンカしちゃったから・・・」



「ケンカ?
誰と?」



「う・・ん。
親代わりみたいな人・・・とね。
あたしの家、いろいろ複雑・・・でさ」



雨宮麻衣は、これ以上聞くなというように、口を固く閉ざす。