《短編》交差する恋

あたしは頭が真っ白になった。

何を言われてるのか、さっぱり分からない。



「…舞美ちゃんは……？」


ぼんやりしながら、あたしは小さい声で言った。


「…加奈の言う通り、最初は河木が目的だった。


好きな奴に近付くために付き合うなんて、俺まじバカだと思う。

でも、それくらい…河木が好きだった。


…結局喋らないまま過ごしてた時、俺ビックリした。


加奈と遊びに行く度、すっげーいい笑顔で笑ってて…。」