あたしはなぜか竜から目が離せなくて、ただ黙っていた。 『二度とあたしに近付かないで。』 『付き合ってたこと忘れるから。』 『竜なんて…大嫌い。』 言えない…。 こんなに大好きなのに…、言えるわけないよ…。 あたしは必死に涙を堪えた。 「…なら、俺から言いたいことがある。」 竜はあたしを見つめたまま言った。