「・・・皐月 これからも そのネックレスを付けてくれると嬉しい」

「え、あの憑雲さん・・・?」

大雨の中、彼は悲しそうに笑って足早にその場を去った。

私は彼が曲がった角を急いで見に行くが。

そこは行き止まり。

彼はどこにいったのだろうか。

私は傘をさすことをせず、雨に濡れる。

首元のネックレスをギュッと握り締め、私は帰り道をゆっくりと歩き出した。