ここにいるかぎり

 

 でも

 こんな所で
 那衣に勘違いされたまま
 離れるなんて いやだ。



 「っだって!

 俺がすきな女のコは
 那衣だから!!」




 まっすぐ言った。

 目を見て言った。

 夢じゃなくて 本当に。



 そして
 俺の真っ赤な顔を
 不思議そうに見たあと、
 那衣は 優しく頬笑んだ。