否定っぽさのない口調で
 ひやかしてきた3人に
 笑いかける。

 予想外の展開なのか、
 3人はブツブツ言いながら
 俺たちの先を駆けていった。


 急に静かになるから
 一瞬 俺と那衣に
 沈黙が訪れる。


 「……俺、他に
 すきなコとかいないけど」


 少しだけ 勇気を出して、
 遠回しに好意を伝えた。

 でもそれに
 那衣が気付くことはなく、
 むしろ 悲しそうに笑う。