―――――――――――――――――― カツ カツ カツ… マンションの廊下にあたしの足音が良く響く。 時刻は夜の10時半ぐらい。 いつもはとっくに帰宅しているが、今日は残業で遅くなってしまった。 あたしは滅多に残業することがないけれど、珍しく遅くまで仕事をしなければいけなかった。 慣れない残業でとても疲れていたので、少し速足で自分の部屋に向かった。