「あ、今帰りか?」

「うん。委員会あったから」


うそ。

委員会なんて無かったよ。


日直で遅くなったあなたを待ってたんだ。


一緒に帰りたくて…

でも、一緒に帰ることにはならないんだろうな。


あたしはただのクラスメート。


ただ、こうやってちょっと話せただけでもいい。


それだけで幸せ。


けど、
あなたが


「じゃぁ、途中まで一緒に帰ろうぜ」


って普通に笑って言ってくれるから、あたしは幸せの絶頂になってしまった。


ねぇ、そんな風に笑ってくれたら期待しちゃうよ。



「…うん//」



あたしは赤くなった顔がバレないように俯いて答えた。