「す、好きです//」

あ、これ言ったのあたしじゃないよ。


放課後、忘れ物をとりに学校に来たら、告白タイムに遭遇してしまった。


しかも、告白の相手はあたしの好きな人。


聞いたらダメって分かってるんだけど、足が止まって動かない。


「ごめん。好きな人がいるんだ」


ズキッ


好きな人いるんだ…

なんだかあたしもフラれた気分になった。


「誰ですか?」


女の子が泣きそうなのを我慢して聞いている。


これ以上は聞いちゃダメだと思ってあたしはゆっくり歩き出した。



でも、後ろから聞こえてきたのは、あなたの声であたしの名前だった。


聞き間違いじゃないよね?


明日、勇気を出してあたしもこの気持ちを伝えようと思った。