《この度は、ご結婚まことにおめでとうございます。まず初めに、お二人の出会いについてお聞きしたいのですが…》


いきなり、答えづらい質問……

戸惑う私をよそに奏斗が平然と答える。


「彼女との出会いは突然で、かつ運命的なものでした。
お話したいところですが、2人だけの大切な思い出にしておきたいので…
皆様のご想像にお任せします」


質問の交わし方が上手…

奏斗が隣にいてくれて良かった、と心から思う。



《では、お互いの惹かれた部分を挙げていただけますか?》


そんなことを言われても、なにしろ出会ってまだ2日だし……



私と奏斗は一瞬目を見合わせたが、すぐに奏斗が答える。


「僕が初めに惹かれたのは、正直に言うと彼女の美しさでした。
しかしその後、いつでも自然体でいる彼女の姿や、人を思いやることのできる純粋さに惹かれて、結婚を決めました」