明日、琴葉に指輪を渡そう。 俺は自分の中でそう決めた。 琴葉の誕生日の時には、まだ気持ちの整理がついてなくて渡せなかった指輪を、今ならちゃんと渡せる。 だから、宮殿に保管されている結婚指輪ではなく、俺が自分の意思で選んだ結婚指輪を琴葉に渡したいと思った。 俺は今日、その指輪を選びに行ったのだ。 たくさんの中から目に止まったのは、至ってシンプルな指輪だった。 文字が入っているわけでもなく、特別なデザインが施されている訳でもない。 でも、その指輪が一番美しいと思った。