「奏斗、琴葉ちゃん」
王様が私たちを交互に見る。
「私は、2人になら王室の未来を任せられると思っている。
この間、自分を犠牲にしてまでお互いを必死で守ろうとするのを見て、確信したよ。
まだ若いから、たくさんの壁にぶつかるだろう。
でも、2人なら大丈夫だ。
お互いを思う気持ちがあれば、必ず乗り越えていける」
「父上…僕も今なら頑張れる気がします。
琴葉が居てくれれば、どんな困難にも負けない」
その奏斗の言葉を聞いて、王様は安心したように笑った。
「やっぱり奏斗、お前は変わったよ」
私は、少しは期待された役目を果たせたのだろうか?
もしそうなら、嬉しいな…

