「奏斗……頭を冷やせ。 お前がいくら王子の座を降りると言おうと、私は絶対に許可しない」 「父上、ならば正直に申し上げます」 本当は言いたくなかった。 でも、許可してくれないなら仕方ない。 「僕がこの座を降りなければ、誰かが必ず命を落とします。 それでも、許して下さらないのですか?」 「何を言ってるんだ?」 「これ以上は申し上げられません」 不穏な空気の中、沈黙が続く。 「王様!」 その声に驚き部屋の入口を見ると、琴葉が立っていた。 「琴葉!何しに来たんだ? 戻れ。部屋に戻れ!」