「終わった!」 琴葉が嬉しそうに言う。 「みんなに渡してこようかな。でも、その前に……」 琴葉が、可愛いくラッピングされた一つの箱を手に取った。 「はい、これ奏斗に」 それは、他のラッピングとは違っていた。 「ありがとう、すごく、嬉しい」 俺がそう言うと、琴葉は照れ臭そうに笑った。 初めてだった。 バレンタインなんて、俺には縁のないイベントだと思ってきた。 でも、今日は、一番もらって嬉しい人からもらうことが出来た。 幸せだ、と心から思った。