学校を出て、1人で街に出た。 王子妃だとばれないように、マフラーに顔をうずめながら歩く。 なぜだろう、以前なら当たり前だった風景が、今日はとても新鮮に感じられる。 大好きだった洋服屋さん、美容室、梨奈たちとよく行ったカラオケ… 全てが今の私にはかけ離れた存在になってしまった。 もう、戻れない… はっきりとそう感じた。 私がこれから生きていく世界は、外界から遮断された狭い世界。 逃げたい。 そんなバカみたいなことを一瞬だけ考えた自分の愚かさに呆れながら、足を前へと進める。