PRINCESS story


奏斗に手を引かれながら、美術館の入口へ向かう。



 「琴葉様、記事の真偽は?」

 「あの男性はどなたですか?」

 「不仲説の方は…?」



様々な質問が飛びかい、記者が私達の道をふさごうとする。

それでも奏斗は、そんな記者には目も向けずに進んでいった。


どんなに記者に道を阻まれても、私の手は強く握られたまま離れることはない。


こんな状況で感じる、奏斗の体温…

今の私にとって、その温かさが唯一の救いだった。


でも一方で、それは私の胸を締め付けた。