「明日の公務ですが……」

俺は、マスコミのことを考えると琴葉は行かないほうがいいかと思い、その話を切り出した。



「明日のことは……琴葉姫、あなたが決めなさい」

母さんが言う。


「無理することはありませんよ」



すると、琴葉は一瞬俺の方を見て小さく頷いてから言った。


「大丈夫です。予定通り公務は行います」


「そうですか。分かりました。
姫、あなたは堂々としていなさい。
恥じることなど何もないのですから」

「はい…」