最後のページに書かれていたのは俺と琴葉の不仲説だった。
「なんで、こんなこと書かれなきゃいけないんだ」
怒りが込み上げてきた。
琴葉のこと、何も知らないくせに…
一体、誰が?
「王子、姫、王様がお呼びです」
中野さんが心配そうな様子で言った。
「分かった。すぐ行く」
「私、どんな顔して王様と王妃様に会えばいいのか、分からない…」
「琴葉、大丈夫。父さんだって、母さんだって、あんな記事信じてないよ」
「でも、嘘でも、迷惑を掛けることに代わりはない」
「琴葉のせいじゃない………行こう」
メニュー
メニュー
この作品の感想を3つまで選択できます。
読み込み中…