「父上、お待たせしてしまい申し訳ありません」 「構わん。まあ、座りなさい」 身支度を整え父の部屋へ行くと、いつものように父は椅子に腰掛けていた。 「誕生日おめでとう」 「ありがとうございます」 「奏斗も18だな…」 「……はい」 「…18という年齢が、王室にとって非常に重要な意味を持つことは分かっているな?」 「……はい」 18… 男子の結婚が法的に認められる年齢。 王室では、18歳になるとすぐ、必ず婚礼を迎えるんだ…