返す言葉が見つからない私に、さらに志保さんは続ける。 「あなた、王子妃としてやっていけると思ってるの?王室のこと何も知らないのに」 「あの……時間はかかるかもしれませんが、精一杯努力します」 やっとのことで言葉を返した私を、嘲笑うかのような表情で志保さんが言った。 「努力、ねえ。まあ、せいぜい頑張るといいわ」 え……? 志保さん…? あまりの志保さんの変貌ぶりに、恐怖心を覚え顔がこわばる。