どういうふうにされるのが一番好きかを知り尽くしているから、遠慮なくそこを攻めてくる。

思考回路が停止状態の頭でもやっぱり体は正直で、次第に迫ってくる波には逆らえない。

とうとう、首筋や耳を這う舌に声が抑えきれなくなって・・・・。


「───あ、んっ」


ちゃぷちゃぷというお湯の音とあたしの荒い息遣いだけで留まっていたバスルームの中に、1つ。

甘い声を響かせてしまった。

それを聞くと、孝明はよりいっそう激しくあたしを攻め立てた。


「いいよ、我慢すると体に悪い」

「もっと・・・・あんっ・・・・出せってコト? ヤだよ、んはっ・・・・声が響いてっ、恥ずかしい、からっ」

「それがいいんだろ?」

「そ、んな、っ・・・・」

「ほら、出して」

「ヤ、だ、出さない・・・・もん!」


このときばかりは、いつもの爽やかな笑顔はどこにもなくて。

あたしをもてあそぶ孝明は、いわば羊の皮を剥いだ狼そのもの。

悶えるあたしをよそに、自分の本能が赴くまま休みなく手や舌を動かし、快感を送り込んでくる。