「いきなりきて…なんなんですか!?」
少し怒ったような表情をする亜希…
「ごめん、まだ怒ってんのか?」
「当たり前です!!いきなり抱きついてきて…普通は怒りますよ!!!」
何かがおかしいとは感じていた。
彼氏に対しての敬語。
それとケンカした事をおぼえてないような言い方。
なにより抱き着かれた事をかたくなに嫌がり震える行動。
「亜希…俺は、誰だ?」
そういうと病室はシーンと静まり返り亜希はびっくりした顔をした。
「そんなの…アタシが聞きたいですよ…………。」
…………やっぱり。
そうかなとは思ったけどやっぱり辛い。
亜希は…記憶を失っていた。
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