「お父さん?」


私はゆっくり受話器を取った。



「あぁ、風花…。
心配しなくていいから。
母さん、ちょっと疲れただけだから。しばらく、入院するかもしれんが、大丈夫だからなっ。風花っ?」


「…うん。」


「父さん…、今日は母さんに付いてるから。市立病院だからな…。」



「…分かった。」





私は、電話を切ると、ゆっくり自分の部屋へと戻った。