『俺なっ、ガキの頃、毎晩毎晩カオルちゃん店でいなくて…。いっつも夜は、おばさんち預けられてた。泣いて泣いて随分困らせた〜ってなっ。
笑っちゃうだろぉ?
昼間は、カオルちゃんと一緒にいれるから、仮病つかって学校ずる休み。
友達と遊びたくても、昼間はウチに来てもらってた。
「外で遊ぼう。」って言われても、「カオルちゃんが一緒じゃなきゃ嫌だぁ〜!」つってなっ…。
週に一度、店が休みの日しか一緒に寝れねぇ〜のに、俺、嬉しくって嬉しくってなっ。
今思えば…、朝だってホントなら、もっと寝てたい筈なのに…。ちゃんと朝ごはん作って、学校送り出してくれて、俺が帰ってくると宿題一緒にやって、ご飯作って…。店出るまでのわずかな時間、ギリギリまで遊んでくれた。なのに俺、いっつも…カオルちゃん困らせてばっかで。今だって、何も変わってねぇんだ。
自分の事しか見えてなかった。
だから…、和也と沙織に比べたら俺、自分が情けねぇ〜よ。』
『そんな事っ…!
…だって、だって…』
沙織は思わず叫んだが、言葉に詰まってしまった。
『いぃんだ…。中学ん時、お前らに「俺のかぁ〜ちゃん、スナックのママやってんだ。」って言った時、内心ドキドキしてたんだ…。でもお前ら、誰1人、変な顔しなかった…。
あん時俺、すげぇ〜嬉しかったよ。』
笑っちゃうだろぉ?
昼間は、カオルちゃんと一緒にいれるから、仮病つかって学校ずる休み。
友達と遊びたくても、昼間はウチに来てもらってた。
「外で遊ぼう。」って言われても、「カオルちゃんが一緒じゃなきゃ嫌だぁ〜!」つってなっ…。
週に一度、店が休みの日しか一緒に寝れねぇ〜のに、俺、嬉しくって嬉しくってなっ。
今思えば…、朝だってホントなら、もっと寝てたい筈なのに…。ちゃんと朝ごはん作って、学校送り出してくれて、俺が帰ってくると宿題一緒にやって、ご飯作って…。店出るまでのわずかな時間、ギリギリまで遊んでくれた。なのに俺、いっつも…カオルちゃん困らせてばっかで。今だって、何も変わってねぇんだ。
自分の事しか見えてなかった。
だから…、和也と沙織に比べたら俺、自分が情けねぇ〜よ。』
『そんな事っ…!
…だって、だって…』
沙織は思わず叫んだが、言葉に詰まってしまった。
『いぃんだ…。中学ん時、お前らに「俺のかぁ〜ちゃん、スナックのママやってんだ。」って言った時、内心ドキドキしてたんだ…。でもお前ら、誰1人、変な顔しなかった…。
あん時俺、すげぇ〜嬉しかったよ。』


