◇◆あじさい◆◇

皆の目線が怖かった…。

私は誰の目も見る事なく、机の角を睨みつけていた。


やっと先生に抱えられ、母が隣に座った。


微かに視野に入る母は、顔を下に向けたまま膝の上で握るコブシが震えて見えた。




私は初めて

【ごめんなさい…】

という感情に襲われた。




それは、態度では示せない心の叫び…。